「enemy」
今年の夏、とても耳障りなアラートがいっぱい鳴りましたね。
そう、Jアラートです。
お隣の国の偉い人と、海挟んで反対側の国の偉い人が喧嘩して、真ん中に挟まれてる僕らが巻き込まれて威嚇発射されたミサイル。
テレビと携帯には「地下や頑丈な建物に避難を!」って書いてあったけど、そもそも頑丈な建物開いてる時間じゃねぇし、噂によれば地下鉄も閉鎖したらしい。
そもそも我が家の最寄り駅は地下に潜ってねぇ(笑)
あー、無理だ。死ぬかもしれない。
そう思って、恋人と両親に一言ずつ、メッセージを送っておきました。
そしてせめてもと思ってトイレに隠れていたら、数分後には通過、海に落ちたと知らせが。
こんな短い時間の間に避難とか無理だろ…しかも鳴った頃には落ちる直前じゃん…
そう思いました。
2回目に鳴った時、もう慣れてしまった自分がいて。
多分落ちないなと思いつつ、遠距離の恋人にだけは連絡し、窓の外の空に何も飛翔物が見えないの確認して、一応トイレに籠りながらテレビの音を聞いていました。
その時も一応死は覚悟したけどね。
東日本大震災も、一人の時に遭遇しました。
速報が鳴って、いつものちょっと強めの地震かなと思って、トイレに籠ってたら。
尋常じゃない揺れが続いて。
家のドアの鍵が壊れて、閉じ込められました。
管理人さんや友達の親に助けられて家の外には出られたけど、地方公務員の父は各地の対応に当たらねばならず、子供返りしている頼りにならない母親と一緒に避難所で過ごしてました。
その時も何度も鳴ったアラート。
段々、初期微動からの本震の移行の仕方で、やばい揺れかが分かるようになりました。
今でも、震度3くらいまでなら、びっくりはするけど慌てません。
天災に怯えた僕らが、今度は人災に怯えてる
って歌詞は、東北に住む僕らの気持ちを表した歌詞です。
ほんとに理不尽よね。
何で何もしてない僕らが巻き込まれんのよ。
場合によっては命落とすかもしれないのに。
そんな思いを持ってる時、あるアーティストさんに出会って。
それは17歳の女の子だったけど、すごくアツいメッセージを込めた、心に刺さる歌を歌っていて。
その子に影響されたのと、常々持っていた気持ちが合わさって、この曲が出来ました。
いつかこの話を、その子本人にもしたいな。
世界が平和になればいいのに。